NumberBlog

メルマガ創刊のことば。~サッカーの百科事典を目指して~

本日創刊!オシムから日本へのメッセージ(3月21日号)

2011年03月14日

オシムから震災へのメッセージ。

今回の東日本大震災に関して、日本時間12日(土)夜、イビチャ・オシムからとても長いメッセージが寄せられた。ここに紹介するのはその一部だが、オシムと彼の家族とともに、筆者(田村)からも、被災された方々へのお見舞いとお悔やみを心から申し上げます。また、消息不明となっている方々の早期発見を祈念しております。

◇     ◇     ◇

犠牲になったすべての方々の冥福を謹んで祈りたい。家族も私も、心は彼らとともにある。
少なくとも私自身、日本という家族の小さな一員だと思っている。10年日本に住めば、日本人になるのは当然だ。そうである以上、無関心でなどいられない。

どうしたら具体的に力になれるか、今はまだわからないし、実際に力になるのは難しいかもしれないが、われわれも被害を受けたみなさんとともに生きることは できる。ひとりでは大変でも、仲間が増えれば困難にも立ち向かって行ける。事故や病気もそうだが、地震でもコレクティブにみなが生きて連帯していけば、困 難も乗り越えられる。

私はこの地球のすべての人々が、日本とともにあることを願っている。今回の災害はどこにでも起こりうるが、誰も事前 にうまく対処できない類のものであるからだ。数日前に日本で起こったことが、今度は別の場所で起こることもある。だからこそ連帯は必要だし、みながともに 生きることで力が生まれる。

そして日本が一日も早く、元の状態に戻ることを私は心から願う。日本では地震が頻繁に起こっているから、復興 はそう難しくないのではないか。日本人がこれまで幾度となく見せてきたのは、自分たちの方が、人間の方が自然よりも強いということだった。自然に打ちのめ されても、日本人は他のどの国の人々よりも早く街を復興させた。最近では神戸や新潟がそのいい例だ。同じことを、今度もまたやって欲しい。できるだけ早 く、元の状態に戻すことを。しかし、これだけの犠牲が出たのだから、もうこれ以上犠牲者の数が増えないことを願うばかりだ。

それからサッカーが日本の復興に一役買うことを、私は同時に願ってもいる。スタジアムが人々で一杯になれば、それはすでに回復したことを示しているわけだから。

人 生はこれからも続く。新しい人生を日本はこれから歩めばいい。サッカーでもそうだろう。試合に負けるのは人生の終わりではない。その後も人生は続く。だか らこそサッカーは悪くないといえる。敗北はカタストロフだが、それを受け入れて生きながら明日の試合の準備をする。そして勝つこともできる。

生活を再スタートするためには、仕事も再スタートしなければならないし、地震の前の状態にすべてを戻さなければならない。地震を忘れることはできないが、少なくとも普通に生活することはできる。そして普通の生活が続くことで、人生も続いていく。

くり返すが、こういう困難な状況でこそ連帯が大切だ。何よりも強い連帯感が。心をひとつにして、一日も早く元の状態に戻して欲しい。あなた方には、それができるのだから。

コメント一覧

    • ひろ
    • 2011年06月09日 03:49
    • 涙が・・・
    • korogaruishi
    • 2011年04月16日 06:06
    • オシムさん、有難う。管理人さん、載せて頂き有難う。田村さん、有難う。
      オシムさんに敬意を示し、パステル画を描きました。描いていると、JEFの監督だったころを思い出します。厳しい背景に愛情たっぷり。大好きです。
    • felix
    • 2011年03月30日 16:55
    • シュワーボ・オスタニ…!!
    • 総見人
    • 2011年03月20日 03:26
    • ありがとう!
      私たちもまたあなたの事を忘れていません。
      いつまでも家族だと思ってます。
      また戻ってきてくださいね。
      そしたら、おかえり!と言わせてください。
    • ゴー
    • 2011年03月19日 23:52
    • 人間も自然の一部だが、オシムの経験は活かしたいね。有事の中で成果を出していくことを知っている人ですから。そういった中で自分自身のモチベイションの高め方に興味がある。彼の場合はどうやってるんしょうかね。
      ボスニア内戦下のころの経験は今の日本人も聴いておいて損はない情報だと思う。
      オシムが近年になって深く日本に関わったことはサッカーやスポーツ界だけでなくもっと広い意味で財産だと思う。

      ところで、彼自身のリハビリの成果は出てるのかな。
    • totty
    • 2011年03月19日 13:29
    • 私は神も仏も天も信じない

      人を救うことが出来るのは隣人しかいないと確信しているから
    • ponta
    • 2011年03月17日 21:46
    • >自然よりも強いとか、そんなことではないんです。
      >自然は、制圧するものでも、できるものでもない。
      >相手を知り、共存していくものなのです

        まさに日本人の自然の捉え方、その通りですね

        オシムさんが言いたかったことは、
        自然は自然としてのパワーがある
        人間は人間としてのパワーがある
        特に、日本人は降りかかる災難が人災でも天災でも
        そこから復旧させようとするパワーが際立っていることを
        言いたかったのでしょう

        翻訳すれば「自然よりも強い」でしょうが、災難があっても
        それにくじけることなく努力するパワーがあると言いたかった
        のでしょうね
    • のじ
    • 2011年03月15日 14:11
    • 感動しました。
    • まろん
    • 2011年03月14日 21:39
    • >日本人がこれまで幾度となく見せてきたのは、
      >自分たちの方が、
      >人間の方が自然よりも強いということだった。

      オシムさん、それは違うんです。
      自然よりも強いとか、そんなことではないんです。
      自然は、制圧するものでも、できるものでもない。
      相手を知り、共存していくものなのです。

      地震や津波の起るメカニズムを知り、
      できうる限り備える。
      それが、人間が自然に対して行えること。
      だけどそれだって、とても大きな「力」です。
      でも、戦うための力ではない。
      立ち向かうために必要な情報、知識です。
      そして、その情報を元に復興させていきましょう。

      世界中が家族、仲間であると、
      教えてくれて、ありがとうございます。
      そして、その「家族」のなかにはどうぞ、
      自然も入れてください。
      地震や津波を起こした自然もまた、
      我々の家族だと思ってほしいのです。
    • 野澤
    • 2011年03月14日 21:30
    • 5 感動

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
記事検索