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2012年02月27日

本日配信!「Jリーグ開幕──全身全霊のプレーを」(2月27日号)

イビチャ・オシムの「オシム問答」 本日配信!

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〈読者の皆さまへ〉

「オシム問答」第27号を配信いたします。

 明日(2月28日)はスイスのサン・ガレンで、オシム自身がとても楽しみにしていたボスニア・ヘルツェゴビナ対ブラジルの親善試合があり、ボスニア協会会長として現地に向かう予定です。皆さんのお手元にこの号が届くころには、もうサラエボを出発しているでしょう。

 オシムは日本のこと――Jリーグの開幕ももちろん強く意識しています。「今週のオシム問答」は、先週に引き続きJリーグへのメッセージです。

「オシム・ジェフを語る」の第2回は、ジェフの成功をなぜ選手たちがしっかり受け止められなかったのか。問題の本質にオシムが切り込んでいきます。

 それから「オシムの教え」は、2009年の年初におこなわれた2度目のグラーツ取材から言葉を選びました。シュトルム・グラーツの100周年は、オシムにとっても感慨深いものでした。その思いを込めながらの言葉も、そうでない言葉もありますが、いずれにせよ彼らしいものではあります。

 それでは、今週もどうかお楽しみください。

(田村修一)

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 【1】 〈今週の「オシム問答」〉
    「Jリーグ開幕──全身全霊のプレーを」

「今年もまたJリーグ開幕の季節がやってきた。新シーズンには、誰もが希望を抱いて臨む。大きな希望や小さな希望。相応なものや不相応なもの。もちろんすべてが満たされることなどあり得ないし、時間の経過とともに失われていくもののほうが圧倒的に多いだろう。

 それでも私は、皆さんに希望を持ち続けて欲しい。そしてその実現に向けて、できる限り現実的にものを考えて、少しでも多くを達成して欲しい。

 名古屋とピクシーにとっては、それは失われた覇権の奪回だ。トヨタもそこは同じで、企業としての巻き返しを図っている。その点で両者の目的は一致している……」


 【2】 〈オシムとの対話〉
    「オシム、ジェフを語る 【2】」

「──これは仮定の質問ですが、もしもあのままジェフの監督を続けていたら、ジェフはどうなっていたのでしょうか。つまり3~4年後には、どんなチームになっていたのか。

オシム:私には何とも言えないが、あの時点ですでに進歩していた。

──では最終的には……。

オシム:最終的に、私はリスクを冒した。私にとっては幸いなことに、何人かの選手にとっては残念なことに。

 私は彼らの行動に心から失望した。私はジェフから6~7人の選手を代表に選んだからだ。理由の説明は簡単だ。まず私は彼らをよく知っていた。そして私は代表でも、ジェフと同じようなコレクティブで機動力に富んだアグレッシブな練習をやりたかった。だがそれは、他のクラブの選手たちだけでは不可能だ。まず彼らに説明して、さらに実践しなければならないからだ。それには多くの時間がかかる。それができる選手がいるときに、どうして説明などに時間を費やす必要があるのか……」


 【3】 〈オシムの教え〉
    「2009年1月11日、グラーツでのインタビューより」

「《オシムの教え 16》

   どうしてこれだけの人間が、
   金を払ってでもスタジアムに来るのか。
   それだけの金を得るために、
   彼らはどれだけの時間と労力を費やしているのか。
   そこにはそれぞれの人々の、
   さまざまなエピソードがあるはずだ。


 金を持っている人間にとって、サッカーは格好の宣伝のための材料だ。だから金持ちがサッカークラブを買う。

 しかし金は金でしかない。スタジアムに人々が来るのは、彼らの選手たちを見るためだ。どうしてこれだけの人間が、金を払ってでもスタジアムに来るのか。それだけの金を得るために、彼らはどれだけの時間と労力を費やしているのか。そこにはそれぞれの人々の、さまざまなエピソードがあるはずだ……」

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2012年02月20日

本日配信!「Jリーグとジェフ、ピクシーへのメッセージ」(2月20日号)

イビチャ・オシムの「オシム問答」 本日配信!

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〈読者の皆さまへ〉

 読者の皆さま、今回も配信が1週間遅れてしまいました。
 ナンバー本誌の締め切り等と重なってしまったためですが、個人的な理由により遅れたことを深くお詫び申し上げます。
 ただ、内容に関しては、前回から始まった「オシムの教え」に加え、彼がジェフでどういう考えのもとにチームを作っていったかを、他のどこにも発表しない最新のインタビューでお伝えします。
 また巻頭ではオシムが、20周年を迎えるJリーグと、ジェフ千葉、ピクシーにメッセージを送ります。
 じっくり味わっていただけたら幸いです。

(田村修一)

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 【1】 〈今週の「オシム問答」〉
    「Jリーグとジェフ、ピクシーへのメッセージ」

「まず、今年で20周年を迎えるJリーグに心からおめでとうといいたい。発足当時、まだサッカーの世界で認知されていなかった日本が、世界中のどこからも認められるようになったのは、Jリーグというプロリーグの基盤ができて、そこから発展が始まったからだ。

そして今、Jリーグはそれなりのレベルに到達している。もちろん課題も進歩の余地もまだまだたくさんあるが、日本人は自分たちのリーグを誇りに思っていい。そしてこれからも努力を続け、ヨーロッパのトップリーグに近づいて行って欲しい。

そのJリーグで、私の古巣であるジェフユナイテッド千葉は、今季もJ2リーグを戦う。私としては、彼らがリーグで活躍し続けて欲しい。願うのはそれだけだ……」


 【2】 〈オシムとの対話〉
    「オシム、ジェフを語る 【1】」


「──2003年にジェフの監督になる前に、グラーツに一週間滞在しあなたと交渉にあたった祖母井秀隆GMからクラブの十分な情報を得ましたね。

オシム:加えて私はジェフの選手とも話した。彼は以前にグラーツの他のクラブ、AKでプレーしていたから、彼のことは良く知っていた。スロベニア人のミリノビッチだ。当時彼はジェフでプレーしていた。私は彼と電話で話し、彼はジェフを何かをなし得るチームだと言った。若い選手の何人かは能力も高くモダンなタイプだと。だから私はオファーを受けた。本当にその通りならば、十分に可能性があるからだ。

──彼の言葉はポジティブだったのですね。

オシム:ああ、阿部や勇人、羽生らがいると。当時は他にもセンターフォワードで仙台に移籍した選手……。加えて3~4人のベテラン選手たちがいた。それに5~6人の山岸を含めた若い選手。彼らと仕事をするべきであると彼は言った。彼自身もジェフでプレーするのに満足していると。だから私も、ピッチさえ良ければ普通に仕事は出来ると答えた……」


 【3】 〈オシムの教え〉
    「2008年9月28日、グラーツでのインタビューより」

《オシムの教え 8》

   日本をふりかえると、
   批判は批判をするためだけに
   おこなわれているように見える。


「(前略)ストレスやプレッシャーを感じている選手に対しても、コーチは働きかけなければならない。そうしないと準備は難しくなってしまう。準備の段階から問題を抱えることになる。

 コレクティブに生きるということは、友人と敵を得ることだ。彼らがいなければ、肩で相手に触れるプレーをすることになる生き方を知ることだ。それは知的で素晴らしいが、攻撃されることではない。若い選手に対しては、ときにそうやってポジティブに接しないといけない。彼らの進歩のためにそれは必要だ。昨日にはなかった進歩をしたといって、彼らのやる気を促す。モチベーションを高めるのは大切なことだ。批判は常に簡単だ……」

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